息子とカレーライス
小学六年生の家庭科の宿題に親と夕飯を作る、というのがあります。
期限はまだ先なのに、土日祝日はたいがい出勤の私が珍しく家にいるのに気が付いて、今日、夕飯を作ろうと息子が言ってきました。
献立の条件はすべての栄養素を網羅したもの。
タンパク質、炭水化物、脂質などです。
私としては炊飯器にたくさん余っているお米を今日中に払いたかったので、カレーライスを提案してみました。
息子は家庭科の栄養素の表とカレーの材料を書き出して見比べながら、唸っています。
「お母さん、無機質がない」
学校の家庭科の先生には申し訳ないけれど、食事は栄養を教科書通り万遍なくとることが理想だけれど、楽しく作っておいしく食べることがもっと大事、と添えてもらえたらと思いました(笑)
たまねぎを切り始めると沁みて涙をながし,具材を炒め始めると重い重い、と途中で木べらを動かすのをやめてしまうし、カレーライスをつくるのにこんなに神経をつかったことはなかったです。
急いでいるからと、子供と一緒にご飯を作ることがなかったことにも気が付きました。
そういえば、カレーライスという重松清の小説が小学校の教科書に載っていて、上の子達の音読の宿題として聞いたことがありました。
内容に親子間の関係や気持の揺れなどもあって、カレーを作って一緒に食べる時間が本当に大事な時間だったという印象があります。
今月は気持ちの浮き沈みの激しかった息子。
出来上がったカレーを一口食べて「うまっ」と喜んでいる彼を見ている時間も、私にとって大事な時間となりました。